韓国の喫煙ルールまとめ|禁煙区域・過料・加熱式タバコ(旅行者向け)
韓国では、指定された喫煙所以外で吸える場所が日本より少ないと感じる方が多いようです。屋内の公共施設はほぼ全面禁煙で、屋外でも地下鉄の出入口や停留所の周辺、学校の周り、広場や一部の通りが禁煙区域になっています。このページでは、旅行者が知っておきたい基準を、ソウル市の案内と韓国の報道をもとに整理しました。法律相談ではないため、個別の事例は現地の保健所などの案内に従ってください。
禁煙区域は「法律」と「条例」の2種類
ソウル市の案内によると、禁煙区域は大きく2つに分かれます。1つは国民健康増進法による法定の禁煙区域で、学校・医療機関・大型の建物・屋内スポーツ施設・飲食店・ネットカフェ(PCバン)など、屋内の公共利用施設が該当します。もう1つは自治体が条例で指定する禁煙区域で、停留所や地下鉄出入口の周辺、公園、広場など屋外の場所が中心です。
屋外で気をつけたい距離の基準
ソウル市が条例で指定している場所は、ソウル広場・清渓広場・光化門広場、中央車線のバス停留所(交通島全体)、地下鉄出入口の四方10m以内、南山・ソウルの森・汝矣島公園など市が管理する都市公園24か所です。区が共通で指定している場所として、道路沿いのバス停留所の周辺10m、小・中・高校の出入口から50m以内(絶対保護区域)、都市公園があります。さらに2024年8月17日からは、保育園・幼稚園・小・中・高校の敷地の境界から30m以内が法定の禁煙区域になりました(メディフォニュース 2024年8月19日)。地下鉄の出口を出てすぐの場所や、バス停で待ちながらの喫煙は取り締まりの対象になります。
過料はいくら?
法定の禁煙区域で喫煙すると、国民健康増進法により10万ウォン以下の過料が科されます。条例による禁煙区域は区によって5万ウォンまたは10万ウォンです(ソウル市の案内)。また、タバコに火をつけただけでも取り締まりの対象になります。ソウル新聞(2019年3月19日)が伝えた保健福祉部などの指針では、取り締まりの対象が「吸う行為」から「火をつける行為」まで広げられました。取り締まり担当者が証拠として写真を撮ることも認められています。
加熱式タバコ・電子タバコも同じ扱い
アイコスやリルなどの加熱式タバコも、韓国ではタバコ事業法上のタバコにあたり、紙巻きタバコと同じく禁煙区域では取り締まりの対象です(ソウル新聞 2019年3月19日)。2026年4月24日からは、合成ニコチンを使ったリキッド式電子タバコも規制の対象に含まれました(市政日報 2026年4月21日)。「煙ではなく蒸気だから大丈夫」という説明は通用しません。反対に、指定喫煙所や喫煙ブースの中では、紙巻きも加熱式・電子タバコも利用できます。
通りや広場がまるごと禁煙の場所も
特定の通りや広場全体を禁煙区域にする例も増えています。ソウル駅広場一帯は2025年6月1日から禁煙区域になり、違反すると過料10万ウォンです。ただし韓国鉄道公社が管理する喫煙ブースは指定から除かれています(ソウル新聞 2025年3月18日)。江南区はテヘラン路の歩道を新たに禁煙通りに指定し、2026年4月23日から集中取り締まりを始めました。区間は宣陵駅2番出口からポスコ交差点までの700mと、ケンブリッジビルから駅三駅2番出口までの685mです(市政日報 2026年4月21日)。ソウル駅周辺で吸える場所はソウル駅のガイドにまとめています。
吸い殻のポイ捨ては別の過料
吸い殻を路上に捨てると、喫煙とは別に廃棄物管理法による過料の対象になります。持っていた吸い殻をそのまま捨てた場合は5万ウォンです。指定喫煙所の灰皿か、街なかの吸い殻回収箱に捨ててください。
飛行機に乗るとき
リキッド式電子タバコとライターは受託手荷物に入れられず、機内持ち込みのみ可能です(航空危険物の規定)。電子タバコの本体と予備バッテリーも、リチウム電池の規定により預け入れができず、機内での使用・充電は禁止されています。空港では、保安検査の前は屋外の喫煙所、出国後は免税エリアの喫煙室を利用します。場所は仁川空港第1ターミナル・第2ターミナルのガイドにゲート番号つきでまとめています。
迷ったら指定喫煙所へ
禁煙区域を避けながら歩くより、指定喫煙所を先に探すほうが確実です。日本語トップの地図では、ガイドで紹介している喫煙所と、韓国の公共データに登録されている喫煙所を確認できます。場所の名前には韓国語の表記も併記しているので、現地の看板や地図アプリと照らし合わせてください。
よくある質問
アイコスは禁煙区域でも吸えますか?
吸えません。加熱式タバコも韓国ではタバコとして扱われ、禁煙区域で使うと紙巻きタバコと同じく過料の対象です。指定喫煙所の中では利用できます。
過料はいくらですか?
法定の禁煙区域は10万ウォン以下、条例による禁煙区域は区によって5万ウォンまたは10万ウォンです(ソウル市の案内)。吸い殻のポイ捨ては別に5万ウォンの過料の対象です。
地下鉄の出口の近くで吸ってもいいですか?
ソウル市では地下鉄出入口の四方10m以内が条例による禁煙区域です。出口から離れた指定喫煙所を利用してください。
参考資料
- ソウル特別市 — 間接喫煙被害予防(禁煙区域)の案内(韓国語)
- ソウル新聞(2019-03-19)— 禁煙区域でタバコに火をつけただけでも過料10万ウォン(韓国語)
- メディフォニュース(2024-08-19)— 禁煙区域、保育園・幼稚園・学校の境界30m以内に拡大(韓国語)
- ソウル新聞(2025-03-18)— ソウル駅広場、6月から禁煙ゾーン(韓国語)
- 市政日報(2026-04-21)— テヘラン路禁煙通り、集中取り締まり開始(韓国語)